数学の懸賞問題(ミレニアム懸賞問題7問とビール賞)
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解けば100万ドルの数学の懸賞問題8つを、主張とやさしい説明、状態、賞金で一覧にしました。賞金は入力したレートで円に直します。
150円は計算の例です。実際のレートは銀行などの公表値を見て入れてください。
ビール予想の形の式を確かめる(Ax+By=Cz)
A・B・Cは100万まで、指数は200までの整数。式が成り立つかと、A・B・Cの最大公約数を正確に計算します。
リーマン予想Riemann Hypothesis
未解決数論賞金 100万ドルクレイ数学研究所
主張:ゼータ関数の「自明でない零点」は、すべて実部が1/2の直線の上にある。
素数(2、3、5、7…)は不規則に並んで見えますが、その並び方の「ゆらぎ」がどれだけ小さいかは、ゼータ関数という式が0になる場所で決まります。その場所が全部一本の直線に並ぶ、というのが予想です。正しければ素数の分布がとても正確に分かります。
P対NP問題P vs NP
未解決計算の理論賞金 100万ドルクレイ数学研究所
主張:答えが正しいかをすばやく確かめられる問題は、答えを見つけることもすばやくできるか。
数独の答えを確かめるのは簡単ですが、解くのは大変です。「確かめるのが速い問題は、本当は解くのも速いのか(P=NP)、それとも本質的に難しい問題があるのか(P≠NP)」を証明する問題です。暗号の安全性とも関係します。
ホッジ予想Hodge Conjecture
未解決代数幾何賞金 100万ドルクレイ数学研究所
主張:複素射影多様体の、ある種のコホモロジー類(ホッジ類)は、代数的サイクルの組み合わせで表せる。
複雑な図形の「穴の形」を調べる道具(コホモロジー)と、方程式で書ける図形(代数的サイクル)が、ある範囲でぴったり対応するという予想です。7問の中でも、問題の意味を説明するのが特に難しいとされます。
ナビエ–ストークス方程式の解の存在と滑らかさNavier–Stokes Equation
未解決解析・流体賞金 100万ドルクレイ数学研究所
主張:3次元の水や空気の流れの方程式に、いつまでも滑らかな解があるか(または途中で破綻する例があるか)。
水や空気の流れはナビエ–ストークス方程式で計算され、天気予報や飛行機の設計に使われています。ところが3次元では、どんな始まり方でも解が滑らかなまま続くのかが分かっていません。続くことの証明か、破綻する例のどちらかが求められています。
ヤン–ミルズ理論と質量ギャップYang–Mills & the Mass Gap
未解決数理物理賞金 100万ドルクレイ数学研究所
主張:量子ヤン–ミルズ理論が数学的にきちんと存在し、「質量ギャップ」(いちばん軽い粒子も正の質量を持つ)があることを示す。
素粒子物理で使われるヤン–ミルズ理論は、実験とよく合っていますが、数学として厳密に作られてはいません。理論を厳密に組み立て、粒子の質量が0より大きい下限を持つことを証明するのが課題です。
バーチ・スウィンナートン=ダイアー予想(BSD予想)Birch and Swinnerton-Dyer Conjecture
未解決数論賞金 100万ドルクレイ数学研究所
主張:楕円曲線の有理数の点の「多さ」(階数)は、その曲線のL関数がs=1で0になる度合いに等しい。
y²=x³+ax+b の形の曲線(楕円曲線)に、分数で書ける点が無限にあるかどうかを、L関数という別の式の様子から判定できる、という予想です。古代からの「合同数」の問題ともつながっています。
ポアンカレ予想Poincaré Conjecture
解決済み位相幾何賞金 100万ドルクレイ数学研究所
主張:単連結な閉じた3次元多様体は、3次元球面と同じ形(同相)である。
宇宙のような3次元の空間で、どんな輪をかけても1点に縮められるなら、その空間は球面の仲間だ、という予想です。ペレルマンが証明し、7問の中で唯一の解決済みです。クレイ数学研究所は2010年3月18日付で授与を発表しましたが、本人は受け取らなかったと報じられています。
ビール予想(ビール賞)Beal Conjecture
未解決数論賞金 100万ドル米国数学会(AMS)が保管
主張:A^x + B^y = C^z(A、B、C、x、y、z は正の整数で、x、y、z はすべて3以上)が成り立つなら、A、B、C は共通の素因数を持つ。
フェルマーの最終定理を広げた形の予想です。証明か、反例(共通の素因数を持たないのに式が成り立つ例)のどちらかに100万ドルが出ます。査読のある学術誌に載り、委員会と外部の専門家が確認した後に授与されます。
賞金の円の額は目安です。受け取るときのレート・手数料・税金で変わります。
ミレニアム懸賞の細かい条件(論文の掲載から授与までの期間、審査の方法など)は、クレイ数学研究所の規程の原文で確かめてください。当サイトでは規程のPDFの中身を確認できていません。ビール賞は米国数学会の案内によります。
賞金の税金の扱い(一時所得になるか、非課税の賞に当たるか)は確認できていません。受け取る見込みがあるときは税務署にご確認ください。入力した内容は送信・保存しません。
数学の懸賞問題の一覧と円の計算
クレイ数学研究所は2000年5月24日、パリでの会合で7つの「ミレニアム懸賞問題」を発表し、1問につき100万ドル、合計700万ドルを用意しました。いまも解決済みはポアンカレ予想だけで、残る6問は未解決です。別に、米国数学会が保管するビール賞があり、ビール予想の証明か反例に100万ドルが出ます。
このページでは、8つの問題の主張を一行で書き、高校数学で分かる範囲のたとえで説明しています。上の欄では、賞金のドルを、入力した1ドルあたりの円で円に直します。ビール予想の欄では、Ax+By=Czが成り立つかと、A・B・Cに共通の素因数があるかを確かめられます。
ミレニアム懸賞の賞金を受け取るには、クレイ数学研究所の規程(Rules for the Millennium Prizes)では、認められた学術誌などで公表し、公表から2年以上たって数学界で広く認められることが条件で、研究所への直接の送付は受け付けていません(https://www.claymath.org/millennium-problems/rules/ 、2026年11月3日に確認)。ビール賞も、査読のある学術誌への掲載と専門家による確認が条件です。条件は必ず原文で確かめてください。
お金に換えるには
賞金は主催者の規程どおりに受賞が決まったあと、主催者の案内に従って受け取ります。海外からの送金は為替と銀行の手数料で円の額が変わり、外国での税の源泉徴収の有無は要確認です。懸賞の賞金は一時所得の例で(所得税基本通達34-1)、非課税の賞(所得税法9条)に当たるかは税務署で確認します。確定申告までの流れは見つけた物・懸賞金をお金に換える手順と期限へ。
出典:国税庁 所得税基本通達34-1。2026年11月2日に確認。
よくある質問
Qミレニアム懸賞問題で、解けたものはありますか?
ポアンカレ予想だけが解決済みです。ペレルマンが証明し、クレイ数学研究所は2010年3月18日付で授与を発表しましたが、本人は受け取らなかったと報じられています。リーマン予想、P対NP問題、ホッジ予想、ナビエ–ストークス方程式、ヤン–ミルズ理論と質量ギャップ、BSD予想の6問は未解決です。
Q証明できたら、どこに送ればよいですか?
クレイ数学研究所の賞は、研究所の規程(Rules for the Millennium Prizes)では、認められた学術誌などで公表し、公表から2年以上たって数学界で広く認められることが条件で、研究所への直接の送付は受け付けていません(https://www.claymath.org/millennium-problems/rules/ 、2026年11月3日に確認)。ビール賞も、査読誌への掲載と、委員会・外部の専門家の確認が条件です。まずは大学の数学の先生などに読んでもらうのが一般的です。
Q100万ドルは、日本円でいくらですか?
その日の為替レートで変わります。1ドル150円なら1億5,000万円、140円なら1億4,000万円です。このページの欄にその日のレートを入れると計算できます。実際に受け取る額は、送金の手数料や税金で少なくなることがあります。
出典
- クレイ数学研究所:Millennium Prize Problems(確認日 2026年11月2日)
- クレイ数学研究所:Poincaré Conjecture(確認日 2026年11月2日)
- クレイ数学研究所:ミレニアム懸賞の規程(PDF)(中身は未確認)(確認日 2026年11月2日)
- 米国数学会(AMS):Beal Prize(確認日 2026年11月2日)